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- Page 2:サンディエゴ~LA編
白井「ギター・ショー終了後の月曜日、フィラデルフィアからサンディエゴに移動しました。冬から夏にワープした感じです。 カリフォルニアの陽射しと青い空がご機嫌です。これから、またこちらで買付です。」
佐藤「東海岸から西海岸まで、北アメリカ大陸横断です。」
佐藤「まず最初に訪れたのがこちらのショップ。数本の買付が出来ました。ご覧頂いているのは、マーティンO-21とギブソンAタイプ・マンドリンです。どちらも貴重な戦前のものです。」
白井「サンディエゴと言えば、クリス・ヒルマンやバーニー・レドンなどカリフォルニアのブルーグラス、カントリー・ロック・ミュージシャンを育んだ街ですが、このショップにもブルーグラス系アイテムが多く、周りの街並みも70年代を彷彿とさせるところがありました。ショップのスタッフによると、クリスは今もサンディエゴで演奏することがあるようです。」
佐藤「ギター・ショーの常連、デューイが休みにもかかわらず、私たちのためにショップを開けて待っていてくれました。 画像は極上と言えるコンディションの50年代製J-45です。なかなか見かけないトライバーストの色合いに一目惚れ! しかも乾いた音色がゴキゲンです。」
白井「ちなみに、ジャクソン・ブラウンのTシャツを着て行ったら、この店にもぶらっとジャクソンが訪れるとのこと。羨ましいです。」
白井「デューイがレアなコレクションを見せてくれました。せっかくなので幾つかをここで紹介しましょう。
まずはフェンダーが作った記念すべき第1本目のアコースティック・ギター。モデルはキングです。レオ・フェンダー直筆のサイン入りで、ご覧の通り額に入れてあるのですが、普段はバックヤードに保管されていて見ることができません。」
白井「こちらは超貴重なギター、なんとルー・モンティ本人のために一本しか作られなかったと言う、グレッチのルー・モンティ・モデル。アコースティック・ギター版ホワイト・ファルコンかホワイト・ペンギンかと言うデザインです。」
白井「これもまたデューイの貴重なコレクションのひとつ、ロング・ネックのリッケンバッカー・フライパンです。フライパンと言えばエレキ化された最初のスティール・ギターとして知られますが、これはレギュラーの物よりスケールが長いのが特徴です。昨今フライパン自体あまり見かけませんが、ロング・ネックの物はなおさらです。良い物を見せていただきました。」
白井「こちらも驚きの超レア・アイテム。チェリー・レッドの58年製レスポールです。このフィニッシュはオリジナルです。近年製のチェリーのレスポールは珍しくはないですが、58年製は大変珍しいです。ピックアップもオリジナルのPAF。やはりコンディションは良好で、これまた二度とお目にかかれなそうにないギターでした。」
白井「今回紹介するデューイのコレクションの最後はこちら。60年製のギブソンSGのプロトタイプです。ボディの裏表のエッジにコンター加工がなく、ボディの周囲が角ばっているが特徴。しかも、P-90を二個搭載してSGスペシャルのようなボディを持ちながら、ヘッドはクラウン・インレイが施されたSGスタンダードのようなデザインとなっています。これまたコレクター心をくすぐるアイテムでした。」
白井「SGプロトタイプのボディ・エッジのアップ画像です。角ばっているのがお分かりいただけるでしょう。」
佐藤「なお、デューイは今回紹介した以外にも多数のコレクションをお持ちでした。そんな貴重なコレクションの数々を、休みの日にも関わらず時間を惜しまず見せてくれたデューイに大変感謝しています。
ちなみに前述の50年代製J-45トライバーストも、そんな貴重なコレクションのうちの1本だったのです。それを分けていただいたことにも感謝です。」
佐藤「この日はサンディエゴからフリーウェイを飛ばしロサンゼルスに向かいました。この日もカーラジオを聴きながらの移動ですが、サンディエゴは場所柄スペイン語放送のラジオ局も多いです。」
白井「ロサンゼルスでゲットしたアイテムのうちのひとつが、この60年代製フェンダー・ニューポーターです。オール・マホガニー・ボディに、エレキギターのようなデタッチャブル・ネックがジョイントされたモデルです。現在のセット・ネック構造のフェンダー・アコースティック・ギターとは趣きが異なるサウンドです。コンディションは比較的良好。貴重な一本です。」
白井「ニューポーターをゲットしたショップはエスニックな楽器も多数あり、マニアックな品揃えが魅力でした。ここのオーナーもまた貴重なコレクションを数々お持ちでした。幾つか見せていただきましたが、そのうちの一本を紹介しましょう。
76年製のB.C.リッチのアコースティック・ギターです。ジャンボ・タイプのボディをフィーチャー。残念ながら画像では分かりませんが、サイド&バックには綺麗な柾目のハカランダが使用されています。エルビス・プレスリーのギタリスト、ジョン・ウィルキンソンが使用していたギターだそうで、正に貴重な一本。艶のある上品な音色で、しかもラウドに良く鳴る逸品です。」
白井「こちらのショップで見つけたのが、これらの6弦3コースのブズーキです。ブズーキはギリシャの民族楽器で、一般的には8弦4コースの物が知られています。6弦の物を見るのは初めてでした。ショップのオーナーがブズーキ奏者で、弾き方を見せてくれました。私、エース白井も見様見真似でトライ。チューニングはDADなので、日本の三味線の二上げの感覚で弾くことができました。即席の我流ですが、音色はお分かりいただけるでしょう。一本目は地元ロサンゼルスの製作家の手工品、二本目は30年代製ステラのマンドリンのボディを使ったコンバージョン・モデル。後者を買い付けてまいりました。ご期待ください。」
佐藤「サンディエゴ・LA買付の番外編動画です。ロサンゼルスからサウスバウンド。サンディエゴに向かってます。右手には夕焼け空と太平洋が見えてきます。」
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買い付け品は近日イシバシ各店に入荷予定!!