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■フルートの秘密

フルートの選び方

◎価格の秘密

フルートは1万円位から1000万円位まで価格の幅がございます。
価格の違いはどこから出てくるのか説明させていただきます。

作る国の物価、人件費による違いが2万円から6万円万円位までのフルートには大きく影響を与えます。
手作業の行程が非常に多いのがフルート(管楽器全般)の特長で多くの人間が作業に関わる分人件費が安い国や地域で作ることが出来ればコストを押さえて作ることが出来、中国やベトナムなどの地域では安価に作ることが出来ます。

とにかく安い人件費を利用して人海戦術の手作業で量産する方法です。

アジア地域のフルート(管楽器)技術の流れは日本から台湾へ日本の企業が工場を設立→台湾が技術を吸収→台湾よりコストが安い中国で工場を開き作るという流れの歴史があります。

フルートに使われている金属素材で一番低コストになる素材が洋白と言う合金で、中国製では2万円前後で作れます。台湾製では4~5万円、日本製では6~7万円の価格になります。同じ金属素材で作るので素材の持つ音は変わりませんが技術や開発力の違いで日本製が音の出し易さ、吹き易さ、運指のスムーズさなど演奏に関わる優位が価格の高い分の価値としてあります。


台湾製は日本の技術を吸収して生かせるまでの工場の機械精度や熟練した作業員や指導員の確保が出来ているので日本製に次ぐグレードを持っています。

中国はコスト勝負の感がまだ強く仕上げは荒いところも目立ちますが、自分にフルートが向いているかどうか分からない中で、あまりコストをかけずに初めてみたいと言うお考えの方には大きな負担をかけずに楽器を手に入れることが出来ます。

石橋楽器ではこのような入門用フルートとして入門用フルートをご用意しました

フルート本体、ケースの他、練習をはじめる時に必要な教則DVDをセットにしました。お求め易い価格で趣味程度の練習用としておすすめしております。

但し、機械精度、最終調整などが中国製では日本、台湾に比べてまだ甘いところもあり、吹奏楽のアンサンブルなど音程にシビアさが要求させる音楽には音程の甘いところが若干ございますので、吹奏楽でのご使用には台湾、日本製をお奨めしております。

台湾製フルートとしてはパールフルートがお奨めです。
ドラムが好きな方はパールドラムの方がご存じかと思いますが同じ会社です。
古くからパールフルートは台湾に工場を構え、開発、技術指導を行い、コストパフォーマンスにすぐれた入門用のフルートを手がけています。(ハンドメイドは日本で作っています。)台湾製パールフルートでお奨めのモデルはPF-505E PF-525E PF-665Eです。


価格の差には人件費のコストの差と材料によるコストの違いもあります。
まずは管体の素材による価格の違いは洋白が一番低いコストでできます。
次は銀を素材としますがどのパーツを銀にするかによって価格が上がっていきます。

価格の低い順からお話ししますと、フルートのリッププレート(唄口)という口をつける部分が銀製にしたモデル。次は頭部管(唄口が付いた管)を銀製にしたもの。次は3つに分かれている管をすべて銀製にしたもの、そして総銀製といって指で操作をするパーツやキーポストまで銀製にしたものと段々と価格が上がっていきます。

通常銀製と呼ばれるフルートの純度は92.5%のもので銀貨の素材になっていることからコインシルバーと呼ばれています。中には銀の純度をさらに上げたAg997の銀を素材としたものやつなぎ目のないシームレス管を採用したものなどハンドメイドクラスのフルートメーカーでは様々なものが作られています。

また洋白(白銅)の表面にニッケルメッキ、銀メッキを施す事で価格は銀メッキのほうが高くなります。
プロの方や音大生、上級者の方には金やプラチナを素材としたフルートがあり、金製では8K、9K、14K、18K、24Kのフルートが出ています。金の純度が高くなるにつれ価格はあがります。

ヤマハフルートで説明いたしますと

白銅製、銀メッキ
のモデルはYFL-221YFL-211

頭部管銀製のモデルはYFL-311YFL-514

管体銀製のフルートにはYFL-411YFL-614となります。

さらにもうひとつの価格の差には

なるべく機械で出来る部分を増やし、組立の所だけ人が行う量産方式による作り方と、熟練工によるハンドメイドでの制作です。当然ハンドメイドの方が価格は上がりますが、量産品よりも細かい調整を施してあるため演奏性能が上がっています。
これもヤマハフルートで説明しますと頭部管銀製のモデルで量産タイプはYFL-311 プロフェッショナルタイプはYFL-514となります。



◎フルートに使う材料の秘密

大昔のフルートは木製で出来ていましたが、現代のフルートは、金属製で大半が作られています。素材は洋白製、銀製、金製、プラチナ製が代表的です。

洋白製は銅、ニッケル、亜鉛の銀白色の合金で柔軟性、加工性、耐食性があります。
洋銀、ジャーマンシルバーという言い方もあります。500円硬貨も洋白の仲間ですが銅の比率が高くやや赤みがかっているようです。フルートは国やメーカーによっても微妙に銅、亜鉛、ニッケルの配合が違うようです。ヤマハでは銅60%、ニッケル20%、亜鉛20%のものを使用しているようです。

フルートの頭部管上部を軽くつまんで管を軽く爪ではじくとチンチンと軽い音で良く響きます。
この響きはフルート吹いて響く音に関連があり、弱い息で吹いても響く素材という特性を持っています。初心者の方には吹きやすい素材です。またサックスメインの方が持ち替えでマイクを通しての演奏などにも楽に吹けるのでお奨めです。

但し上達してくるとピアニシモからフォルテまでの幅があまりなく、物足りなさを感じるかもしれません。そこまでの腕前になったら銀製のフルートに切り替える時期だと思って下さい。

銀製はフルートの頭部管上部を軽くつまんで管を軽く爪ではじくとコツコツと柔らかく余韻も洋白よりも短い響きの特性を持っています。少ない息では鳴らない感触を持ってしまいますが、良い息の当たり方で音が出せるようになると、音の太さ、コシの強さ、高域の透明感など洋白では味わえないワンランク上の響きを出すことが出来ます。
吹奏楽では音の太さなども求められるので頭部管は銀製、その他は洋白の組合せを持つフルートで鳴らし易く銀の音色も加味されたモデルを選ばれる方も多くいらっしゃいます。
ヤマハYFL-311YFL-514、ミヤザワAtelier-1e、パールPF-665E、サンキョーEtudeがお奨めです。
管体銀製、総銀製は実際に吹いて各メーカー、モデルの違いを体験していただき、お気に入りのモデルをさがしていただくのが良いと思います。
大まかなメーカーの特長といたしまして、ヤマハは鳴るポイントが広く、安定した音が出しやすい作りになっています。パールは音量が出ます。サンキョウは透明感のある音が特長です。ミヤザワは音の立ち上がりの良さを持っています。

金製は銀製に比べさらに鳴らす技量が求められますが広いホールでも音がぼやけずに輪郭のはっきりした音で伝えることが出来ます。


◎Eメカの秘密


Eメカニズム

フルートに興味を持たれ、カタログを見るようになるとEメカ付き、Eメカニズム付きなどと表記されているモデルが目に止まると思います。
Eメカニズムの目的は3オクターブ目のミの音を出しやすくする機構です。フルートは倍音を吹き方で上手に操作してオクターブ上の音を出していきます。高いミの音が出しやすいように音の節となる位置に上手く穴が開いている状態を作る機構がEメカニズムです。


◎カバードキーとリングキーの秘密


カバードキー

リングキー

カタログでカバードキー、リングキーと言う言葉が出てきます。
これは音程を変えるために指でフルートの穴を塞ぐ時に直接指で穴を塞ぐ代わりにカップが取り付けられていて、そのカップを指で押して穴(トーンホールと言います)を塞ぎます。
入門用や趣味として多く使われているの、カバードキーというモデルでカップ自体がトーンホールを塞ぐように作られています。
プロ奏者、上級者の方はリングキーを選ぶ方が多く、トーンホールを塞ぐカップの中心は穴が空けてあり、上から見るとリング上に見える事からリングキーと言います。

リングキーの利点はカップの穴から音が抜ける為、音の抜けや明るい音が出しやすくなっています。またカバードキーよりもパーツやキーポスト(フルートに立てられた支柱)が少なく組み立てられるので管体が響きやすいと言う特長を持っています。
難点はカップに空いている穴を確実に指で塞がないと、ちゃんとした音が出ないと言う事です。特に右手の薬指、左手の薬指はごく自然に構えただけでは必ずカップの穴からずれてしまいます。これを矯正、修正する訓練をきっちりやりとげる必要があります。

カバードキーはカップの端に指を置いて押し下げてもカップがトーンホールを塞いでくれますので、カップの中心に指が乗せられない状態でも演奏可能となりますので、趣味程度のたしなみで、あまり厳しいトレーニングをしなくてもフルートを楽しむ事が出来ます。

◎オフセットキーとインラインキーの秘密


オフセットキー

インラインキー

フルートの音階を作るキーは両手、両指で操作する大変に大切な部分です。
フルートで言われているオフセットの意味は直線ラインに配置されたトーンホールを塞ぐキーに対して位置をずらした配置のキーが存在しているキー配列のフルートモデルを指しています。左手の薬指はごく自然にフルートを構えるとオフセットキーの構造で作られたモデルの方が楽にキーの真ん中を押さえられるように作られています。
入門から趣味で楽しむ方にはカバードキーのオフセットモデルが楽に構えることが出来るモデルとなります。
インラインキーは直線上にキーが配置されているモデルでパーツ点数が少なく、余分な部品が管体に付かない分、抜けの良い響きが得られます。リングキーのフルートはほとんどインラインモデルです。
リングキーを吹きたい方でカバードのオフセットモデルの使用が長くインラインになかなか馴染めない方などにはリングキーオフセットモデルもオプションとして出しているメーカーもあります。

◎メッキの秘密
フルートの素材には洋白(洋銀)、銀、金、プラチナなどが主に使われていますが、素材の上にメッキを施し仕上を行うフルートが殆どです。

ニッケルメッキ
中国などで作られている比較的、安価なフルートの素材は洋白でその上にニッケルメッキを施したモデルがコストが安く仕上げられるため一番下のクラスのものとなります。
ニッケルメッキされたフルートは変色や錆に強い代わりに、音はやや硬めで、若干滑りやすい特性があります。

銀メッキ
洋白素材の上に銀メッキを施したモデルが、一番多く出ています。ニッケルメッキに比べて若干柔らかい音になり、構えたときも、滑りにくい特性です。
但し、銀は練習後に乾拭きなどで手の汗や油を拭き取っておかないと、銀特有の変色が起きてきますので、まめに磨く事が必要です。
管体が銀素材のフルートもメッキを施してあります。理由は無垢の銀管は顕微鏡で見ると表面にお城の石垣のような隙間があります。そこに手の汗や油がしみ込むことによって変色、腐食が深く入り込んでしまいます。メッキを施すと無垢の銀に煉瓦を何層か規則正しく積んだような組織が出来て管体深く腐食する事を防いでくれます。

金メッキ
銀製のフルートに金メッキを施したモデルもあります。
変色、腐食に強くなり、深みや輪郭の付いた太い音になります。
金自体は変色しませんが、あまり手入れをしないと金メッキの粒子の隙間から空気や汗、油がしみ込み、銀の変色、腐食が起きて、金メッキの下からプツプツとした変色、腐食が現れる事があります。こまめなお手入れは金メッキと言えども必要です。

◎音程の秘密
ピアノやギターを演奏されている方がフルート(管楽器)を始めると一番とまどうのは音程(ピッチ)の問題に当たります。
ピアノは初心者の方でもドの鍵盤を押せば調律されたピアノでしたら正確な音程で音が出ます。
フルートはいくら高額なフルートでも息のスピード、口を当てる角度などでピッチが高くなったり低くなったり、またある程度吹けるようになって、ほぼ同じ姿勢や構え方、口の当て方で吹けるようになってもオクターブのミは低めのピッチになってしまうなど、1音ごとにピッチの特性があります。
そう言った特性を持った上できちんと作られている楽器として進められるのが台湾製ではパールフルート、日本製のフルートは入門用はヤマハからすべてのメーカーがお奨めできます。
なぜ中国製のフルートは音程が甘いところがあるので吹奏楽などアンサンブル主体の演奏を行う場合、何故おすすめできないのかご説明いたします。
フルート自体の基準となるピッチの精度はトーンホールの穴空けの位置が設計通りに空けられているかによって音程精度が決まります。中国製は手作業による行程が多く、量産体制の所が殆どで、穴あけの位置を決める治具の精度や熟練度がやや甘いところがあります。
もう一つ音程、ピッチを決める行程がキーカップとトーンホールの空き具合です。規定よりも空きが広すぎる(キーカップがトーンホールから高い)と音程が高くなる傾向になります。逆に規定より空きが狭すぎる(キーカップがトーンホールから低い)と音程が低くなる傾向になります。
ある程度吹ける方でしたら、ソの音を吹いているときにファの運指(右手人差し指)でゆっくりファのキーを下げていくと音程が下がっていくのがお解りいただけると思います。

◎チューニングの秘密
フルートのチューニングは(ピアノや他の楽器と微妙なピッチを合わせる為に行います)頭部管と主管の接続を全部差し込んだ状態から、通常は5㎜~10㎜ほど抜いた状態が標準のピッチです。A=440Hzが標準でピアノの真ん中のラの音が一秒間に440回振動している音に合わせる事です。
基準よりフルートが低い場合は頭部管を差し込んでいくとピッチが上がってきます。
逆にフルートの方が高い場合は頭部管を抜いていくとピッチが下がってきます。
但しフルート(管楽器)は管の中の空気の温度によって抜き差しの長さを変えていなくてもピッチが変わってくる場合があります。管内の温度が低いとピッチが低くなります。逆に管内のピッチが高くなるとピッチが高くなってきます。
寒い冬や夏でもエアコンでかなり楽器が冷えた状態の時にチューニングすると、吹いている間に管内の空気が暖まりピッチが上がってしまい。ピアノやギターよりも高いピッチになってしまいます。
チューニングはある程度フルートが暖まってから行うようにするのがベストです。

◎その他フルートの秘密

H管って?


H管

C管

足部管は通常低音のドが最低音になりますが、もう半音低いシの音まで出るものがH管と言います。
クラシックではドイツ読みの音名で表記することが多く、ドイツ読みでHはハーと読むのでハー管と言います。ちなみにアメリカではシの音はBになるのでB Foot Joint ビーフットジョイントと言います。
アメリカでは、このH管モデルが主流となっています。最低音がシまで出る利点はもちろんですが低いドがより安定して出せる特性があります。但しフルート自体の重量バランスも重くなるので体力が必要になるようです。

フルートの仲間は?
フルートの仲間にはピッコロ、フルート、アルトフルート、バスフルートがあります。
ピッコロ フルートより1オクターブ高くなります。キーはCですが最低音はドではなく、レから始まる短い長さです。
アルトフルート 一般的なフルートよりも4度低くなります。キーはGが主流です。
かなり長くなるため、真っ直ぐな管体のモデルと頭部かんをU字に曲げ全体の長さを短くしたモデルが出ています。
バスフルート 一般的はフルートよりも1オクターブ低くなります。キーはCです。

回してはいけませんって?
頭部管の先には何やらギザギザ模様を付けた、いかにも回して下さいと言っているようなキャップが付いています。
実際力を入れて回すと、ナント回ってしまいます。このキャップには雌のネジが切ってあり、そこにはヘッドコルクと言うフルートの栓が付いています。本来はそのヘッドコルクが正しい位置に来るよう調整するためにキャップが付いているのですが、何の気無しに時計回りに回していると、どんどんヘッドコルクが上がってきてしまっている状態です。
正しい位置を確かめるのは掃除棒のガーゼを通す穴とは逆の先端を見ると溝を切った目印が付いています。その目印が付いた側を頭部管に差し込み唄口の穴から覗き、掃除棒の目印が唄口の穴の中央に来る場所が正しい場所です。もしも目印が上に上がってしまっていたらキャップをゆるめて、浮いた部分を手で押し込みます。
逆に目印が下がっていたらキャップを時計方向にまわして締めていくとヘッドコルクが上がってきます。経年変化でコルクが縮んでくるとキャップが回りやすくなってきます。正しい音程、音階に影響しますので、定期的にチェックが必要です。

◎綺麗を保つ秘密
フルートは見た目も美しい楽器です。
練習後のお手入れをきちんと行うことによって、美しさを保てます。逆にお手入れを怠ると、変色、腐食、稼働部分の動きが悪くなる等、故障の原因になります。
表面の乾拭きは必ず行います。管楽器用として市販されているポリシングクロスで乾拭きします。キーカップを磨く時はキーの軸に対して直角にやさしく磨くのが楽器を痛めないコツです。管体を磨く時にはキーの管体に触れる部分の先にはフェルトやコルクが付いています。これはキーノイズと言って、金属どうしが当たって、カチカチ言う音を出さない為の仕組みです。乱暴に磨くとこのフェルトやコルクがはずれてしまうことがありますので優しく慎重に磨いて下さい。
管の中には水滴が付きます。掃除棒にガーゼを絡ませて管の中の水滴を拭き取ります。
頭部管唄口の中は綿棒などで優しく水分を取り除いてください。
フルートのキーカップの裏にはタンポが付いています。1時間練習すると、かなり水滴が付くタンポもありますので、クリーニングペーパーで水分を取り除きます。
ニッケルメッキのモデルにはメタルポリッシュを付けて磨くと変色が取れます。
銀メッキのモデルにはシルバーポリッシュを付けて磨くと変色が取れます。
金メッキのモデルで変色が出てきたら変色の犯人は銀の変色、腐食なのでシルバーポリッシュを付けて磨きます。
一ヶ月に一回ほどキーの接点に少量、キーオイルを注します。このときはみ出したオイルをそのままにしておくと空中のほこり、砂埃などが付着して動きが悪くなる事があるので、はみだしたキーオイルは綺麗に拭き取って下さい。